1.有機栽培に関して
日本農林規格等に関する法律(通称JAS法)に依って
【有機JASマーク】付きのものだけが「オーガニック」や「有機」という言葉を使っていい農産物。
反対に、【有機JASマーク】が付いていないものは、たとえ化学肥料を一切使用せずに育ったものであっても「オーガニック」や「有機」という言葉を使うことはできません。
有機農産物は、次のいずれかに従い生産することとする。農業の自然循環機能の維持増進を図るため、化学的に合成された肥料及び農薬の使用を避けることを基本として、土壌の性質に由来する農地の生産力(きのこ類の生産にあっては農林産物に由来する生産力、スプラウト類の生産にあっては種子に由来する生産力を含む。)を発揮させるとともに、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した栽培管理方法を採用したほ場において生産すること。採取場(自生している農産物を採取する場所をいう。以下同じ。)において、採取場の生態系の維持に支障を生じない方法により採取すること。
収穫前3年間以上農薬や化学合成肥料を使用せず、
第三者認証・表示規制もあるなど国際基準に準拠した厳しい基準をクリアした場合に
「有機」の表示が可能となります
【資料】JAS法とは - 農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_gaiyou.html
2.くりえいとさんの挑戦
大阪からふるさと徳島県阿南市へ戻ったくりえいとさんが
理想のコメ作りへ奮闘しました。
【くりえいと農園の新米】
食糧危機の秋に備え、全力で提供します!
食ったらやみつき。
特長:(1)水源の源流だから清潔でおいしい。
(2)農薬・除草剤は最低限しか使わない。
(3)獣害を防ぐネットなどで防衛努力。
産地:徳島県阿南市新野町水源源流地
生産者:くりえいと農園(栗本たかひろ)
種別:コシヒカリ(1等予定)
価格:30㎏送料込み10,000円(税込)
農薬:1回のみ
除草剤:1回のみ(少なすぎた)
慣行レベルでは農薬+除草剤は、おおむね10回。
2022年8月twitterで販売告知。10日間で完売。
3.特別栽培米
農林水産省は「特別栽培農産物」を定めました。
このガイドラインに基づく表示を行う農産物は、農業の自然循環機能の維持増進を図るため、
化学合成された農薬及び肥料の使用を低減することを基本として、
土壌の性質に由来する農地の生産力を発揮させるとともに、農業生
産に由来する環境への負荷をできる限り低減した栽培方法を採用して生産することを
原則とする。
1 当該農産物の生産過程等における節減対象農薬の使用回数が、
慣行レベルの5割以下であること。
2 当該農産物の生産過程等において使用される化学肥料の窒素成
分量が、慣行レベルの5割以下であること。
【資料】特別栽培農産物に係る表示ガイドライン
https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/attach/pdf/tokusai_a-5.pdf
このガイドラインにおいては「無農薬」「減農薬」「無化学肥料」「減化学肥料」
の表示は表示禁止事項とされ、これらの語は使用できないこととなっております。
なお、農薬を使用していない農産物には「農薬:栽培期間中不使用」と、節減対象農
薬を使用していない農産物には「節減対象農薬:栽培期間中不使用」と表示し、節減対
象農薬を節減した農産物には「節減対象農薬:当地比○割減」又は「節減対象農薬:○
○地域比○割減」と節減割合を表示しなければなりません。
【資料】農林水産省「特別栽培農産物に係る表示ガイドラインQ&A」
https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/pdf/tokusai_qa.pdf
【販売例】
特別栽培米 ミルキークイン 5kg 2,970円(税込)
東京都あきる野市イオンモールで店頭販売。生産者:山形県南陽市 しまざき農園
【販売例】
特別栽培米 ヒノヒカリ 5kg 2,750円(税込)送料別途
生産者:奈良県橿原市「八釣山」特別栽培米生産事務所
リンク
なお、「八釣山」特別栽培米生産事務所さんは、有機JAS認証を2022年2月に取得。
4.スマート米
先進のIT技術を利用し、病害虫や雑草を検出し、生育状況を分析することで、農薬や肥料の使用量を最小限に抑えて育てたお米を提供する農業プロジェクト。
特別栽培米のほか、第三者機関による検査で残留農薬不検出となっているものもあります。
お子さまからお年寄りまで、すべての方に安心・安全に食べていただけるお米を、全国のこだわりの生産者とともにつくっています。
【販売例】
スマート米 青森県産 まっしぐら 無洗米玄米 (残留農薬不検出) 5.0kg 3,980円(税込) 送料無料
リンク
【資料】スマート米に関して
https://smartagri-jp.com/smartagrifood
【資料】生産者の声
https://smartagrifood.jp/?mode=f32
5.自然栽培米
栽培期間中に無農薬・無化学肥料で育てる自然栽培は文字どおり、日光、水、土、微生物などの自然のエネルギーだけで稲を育てるため、毎年気候が大事なカギとなります。
農家さんが手間暇を惜しまずに育て、自然のエネルギーをたっぷりと蓄えたお米が自然栽培米なのです。
【販売例】
(R04産)青森産自然栽培米「Very Ordinary Rice」 白米10kg 9,150円(税込) 送料別途
リンク
(R04産)青森産自然栽培米「Very Ordinary Rice」 玄米10kg 8,840円(税込) 送料別途
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青森県深浦町にあるNベース・新岡一樹さん生産の自然栽培米です。
新岡さんの農場は中山間地域にあり、周辺の農家さんとは離れた場所に位置しているため、農薬の飛来や排水の流れ込みの心配はありません。
DXあすなろ米 10kg(10kg×1袋) 8,900円(税込) 送料別途
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あすなろ米はまだ青いうちに刈りとられ、成熟米の約半分の大きさです。
岡山産「あすなろ米」に食味の良い無肥料無農薬玄米をブレンドしました。
6.参考
農林水産省は10月18日に2022(令和4)年産米9月の相対取引価格を公表した。
出来秋の価格が3年ぶりに前年産を上回り全銘柄平均価格で1万3961円/60kgとなった。
(10kgあたり、2,327円)
7.みえたもの
稲作には、水の問題があります。
ある水田で無農薬・減農薬を行ったとしても、その上流にある農家が農薬を使えば
農業用水によって流れ込みます。
農薬を控えると害虫が増えます。
その害虫は、隣の水田へも広がっていきます。
農薬の空中散布もある規模で実現されています。
これらを解消する必要があるようです。